四国八十八ヶ所霊場第八十七番札所・長尾寺は、香川県さぬき市長尾にある古刹です。創建は天平年間と伝えられ、行基の開基とされる歴史ある寺院で、正式名称は補陀落山観音院長尾寺といいます。八十八ヶ所巡りでは結願を目前に控えた札所として、多くの遍路が心を整えて参拝する場所です。境内に入ると仁王門が構え、その内側には阿形・吽形の仁王像が安置されています。本堂には本尊の聖観世音菩薩が祀られ、落ち着いた雰囲気の中で手を合わせることができます。また、本堂脇には賓頭盧尊者像もあり、体の不調に祈りを捧げる参拝者の姿が見られます。長尾寺は、八十八番札所・大窪寺へ向かう直前の札所として、「あがり三か寺」の一つにも数えられます。巡礼の道のりを振り返りながら、結願への思いを新たにする場所であり、静かな時間の中で遍路心を深く感じられる寺だと思います。
歴史・由来
明治維新以後、本坊は学校や警察、郡役所などの公共施設に提供された寺。地元では「長尾の観音さん」や「力餅・静御前得度の寺」として親しまれています。 開創は聖徳太子という説もありますが、天平十一年に行基菩薩の説が一般的。行基がこの地を歩いていると道端に楊柳の霊夢を感じ、その木で聖観音菩薩像を彫造し本尊としました。その後、弘法大師がこの寺を訪れ、入唐が成功するように年頭七夜に渡り護摩祈祷を修法して国家安泰と五穀豊穣を祈願されました。その祈願は現在にも受け継がれ、毎年正月の七日には「大会陽」が盛大に開催されています。 唐から戻った大師は、再びこの地を訪れ「大日経」を一石に一字ずつ書写し供養塔を設立し、その時に真言宗に改宗。長きに渡り多くの天皇から帰依された寺でしたが、天正の兵火により、本堂以外は灰燼に帰します。江戸時代に藩主松平頼重が、堂塔を整備。その時に天台宗に改めています。(四国八十八ヶ所霊場会より)
鐘楼門(仁王門)
本堂
大師堂
賓頭盧尊者
護摩堂
興亜地蔵尊像と静御前剃髪塚
長尾天満自在天神宮
筆塚
御朱印
四国八十八ヶ所霊場
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